Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
咽頭嚢分節に必要な遺伝子Pax1とTbx1との制御関係を検証していく過程で、咽頭中胚葉が内胚葉に依存せずに分節することを示唆する結果を得た。このことは咽頭弓分節のための一義的な分節のリズムは内胚葉ではなく中胚葉において生み出されていることを示唆している。Pax1の機能を阻害した胚、つまり咽頭嚢形成が特異的に抑制された胚においてtcf21の発現を観察した。するとtcf21が発現している中胚葉細胞は咽頭嚢の形成が起こっていないにもかかわらず、分節的に配置されていた。このことをさらに決定付けるために、内胚葉マーカーとしてfoxA2、中胚葉マーカーとしてtcf21の発現を同時に可視化するDouble in situ hybridizationをPax1機能阻害胚を用いて行った。この結果、内胚葉の分節が起こっていないメダカ胚の咽頭領域において、中胚葉が分節することが示された。イトマキヒトデ胚において、in vitro転写によって生成したmRNAを導入することにより、alx1遺伝子の強制発現を行いた。その結果、表現型には影響がみられなかったが、何らかの遺伝的変化があるのではと考え、次世代シーケンサーを用いたRNAseqを試みた。得られた発現量を比較しalx1発現胚で有意に発現変動している遺伝子を検出したところ、24個の遺伝子が検出された。相同性検索によるアノテーションを行ったところ、ウニで骨片形成細胞に特異的に発現することが知られている、p19とp16というタンパク質と類似した配列を持つ遺伝子が、alx1強制発現胚でそれぞれ発現上昇していることがわかった。しかし、Ets1/2やfoxn2/3などといった、ウニで骨片形成に関与する転写因子のオーソログは、変化していなかった。real-time qPCR法によって、これらの遺伝子の発現量を検証したところ、同様の変化パターンが確認された。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Evolution and Development
Volume: 14(5) Issue: 5 Pages: 428-436
10.1111/j.1525-142x.2012.00563.x