Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
H24年度の研究では、23年度に確立したCMLマウスモデルを用いて、CML幹細胞(CML-LIC)に対するImatinibとInterferon (IFN)-alphaの併用治療効果について検討した。本研究では、レトロウイルスを用いてドナー野生型マウスの骨髄幼若細胞にCMLの病因遺伝子であるp210 Bcr-Abl遺伝子を導入し、これを移植することでレシピエントマウスにCMLを誘導した。これらCML誘導マウスにおいて一定期間Imatinib のみ、あるいはImatinibとIFN-alphaの併用投与を行った後、薬剤投与を中止しCMLの再発頻度を指標とし、CML-LICへの同併用治療の効果を判定した。その結果、imatinib単独投与群では、投与中止後に、全頭おいて急激な白血球上昇を認めCMLを再発したが、これと比較し併用投与群では、投与中止後も白血球数が低く保たれ、また有意な延命効果を認めた。さらに、延命したマウスでは、CML幹細胞の数が減少していた。申請者の本知見は、臨床におけるimatinibとIFN-alphaの併用治療がCML-LICを減らし、CMLの根治をもたらす可能性を示す重要な基礎データと考えている。さらに、インターフェロンシグナルの負の制御因子である転写因子Interferon Regulatory Factor-2(IRF2)を欠損するマウス(Irf2-/-マウス)の骨髄細胞を同モデルに用いる場合には、CMLが全く誘導されず、CML-LICの増殖が起こらなかったことから、同転写因子が「CML幹細胞」を駆逐するための良いターゲットとなりうることを考えた。さらに、申請者は、本申請研究において、低分子化合物スクリーニングからIRF2の転写活性を阻害する低分子化合物の候補を見いだしており、今後、これらのCML-LICへの作用についても詳細に検討する計画である。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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http://www.tmd.ac.jp/mri/bre/index.html