Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
中国における国家形成期にあたる新石器時代後期から初期王朝時代では、中国の各地で社会の複雑化が進展していた。しかし、それぞれの地域で統治システムの萌芽がみられたにもかかわらず、最終的には中原を中心とした統治システム:初期王朝へと収斂していく現象が存在する。本研究は、この現象の要因の探求、すなわち「なぜ初期王朝は中原に生まれたのか」ということにある。この問いに対して、本研究は中原における初期王朝成立の根拠となっている威信材の成立と拡散が地域間交流の密接化により文化融合がおこった結果と考える「文化融合モデル」を仮説として提起し、それを中原地域と周辺地域の土器の交流から検証することを目的とする。