Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
生命誕生前の原始地球上における核酸(RNA,DNA:糖,核酸塩基,リン酸で構成)の合成について,現在のRNA,DNAに用いられている主要核酸塩基五種(シトシン,チミン,ウラシル,グアニン,アデニン)ではなく,プロト核酸塩基と呼ばれる主要塩基以外の窒素複素環化合物が材料となった,という説が提案されている。しかし,プロト核酸塩基の原始地球上での存在を示す証拠は得られておらず,いまだ他の仮説に対する優位性は確立されていない。本申請研究では,プロト核酸塩基が地球外物質(隕石,彗星など)によって原始地球上に供給されたと想定し,炭素質隕石と模擬彗星有機物の分析によってその証拠を探索する。