Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
宇宙観測技術の飛躍的な向上によりΛCDM宇宙論が確立された。ところが2010年代半ば以降、宇宙構造の凸凹の程度を表すS_8などの宇宙論パラメータにおいて、初期宇宙と後期宇宙の観測量を用いた測定値の間に違いが見え始めてきた。これはΛCDM宇宙論の綻びである可能性がある。本研究では、後期宇宙の構造形成の測定から得られるS_8の精密測定を可能にするため、機械学習に基づいた理論モデル(エミュレータ)の中で最も大きな系統誤差と考えられているアセンブリ・バイアスによる効果をエミュレータに組み込む。このエミュレータを用いて、すばる望遠鏡HSCを用いた宇宙論解析などを行い、ΛCDM宇宙論の徹底検証を行う。