Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
本研究では、ナノサイズの空隙と分子性導体部位を併せ持つ多孔性分子導体(PMC)を基盤として、配位結合と不対電子間相互作用を併用することで、熱揺らぎを抑えた堅牢な多孔性配位高分子(MOF)の骨格中にπ共役コアの無限積層構造を固定化する。さらに、構成する金属イオンや配位子のサイズを極小化することで分子間距離を極限まで縮め、高密度共役をバルク結晶全体で実現する。また、ナノサイズの空隙中への分子・イオンの脱挿入によるキャリアドーピングにより高密度共役状態を自在に制御し、既存の有機結晶では実現できなかった新しい電子状態や電子物性の開拓を行い、高密度共役の基礎学理の解明に繋げる。