Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
層状三角格子系LiVS2では、低温でバナジウムが自発的に集合した三量体「分子」の形成を生じる。高温に上げると、この三量体分子は消失し、レギュラーな三角格子が復活するものと考えられてきたが、最近の我々の研究により、このバナジウムの三角格子の内部において、数100nm程度の相関長を持つジグザグ鎖状の分子が出現し、配向を変えながらゆっくりと揺らいでいることがわかってきた。三角格子の中に潜むジグザグ鎖状の超秩序構造が示すダイナミクスと、温度変化に伴う相関長の変化を、時分割ナノビームX線回折法を用いて明らかにすることが本研究の目的である。