Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
植物は変動する環境にさらされながら、これに適応して生育している。NAD(P)(H)は、全ての生物が細胞内酸化還元反応に用いる電子伝達物質である。呼吸などの異化反応ではNAD+とNADHが、光合成や脂質合成などの同化反応ではNADP+とNADPHが使用されることに加え、NADPHは活性酸素種の消去系に使用されることから、NAD(P)(H)の量やバランスの変化は植物の環境応答や成長に大きく影響を及ぼす。しかし、これらが環境要因に対してどのように変化し、植物に環境適応をもたらしているのかについては不明な点が多い。本研究では不均一・不規則な環境下において植物が発揮するレジリエンスに寄与するNAD(P)(H)バランス制御の分子機構の解明を目指す。