Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
申請者は先行研究においてHtt exon-1遺伝子由来のmRNAを作成し、これをヒト因子由来再構成型無細胞翻訳系で翻訳させると、細胞内で生じる標準翻訳:in-frameと非標準翻訳:+1 frameと+2 frameが再構成系でも再現できること、また非標準翻訳にも翻訳開始因子群に依存した開始段階が必要であることを明らかにした。さらにポリアミンがCAGリピート由来の+1 frameと+2 frameの翻訳を顕著に促進することを発見した。そこで本研究では、主要なポリアミン(プトレスシン、スペルミジン、スペルミン)が、CAGリピート由来の非標準翻訳に与える影響とその分子機構を解明する。
本研究では、申請者が開発したヒト因子由来再構成型無細胞翻訳系(hPURE)を用いて、Htt exon-1の非標準翻訳の開始点と、主要な3種のポリアミン(プトレスシン、スペルミジン、スペルミン)がリピート配列の非標準翻訳に与える影響を解析した。まず、cap-hPUREによって合成したHtt exon-1モデルmRNAでは、細胞内と同様に+1および+2(-1)フレームでの翻訳が観察された。IRES-hPUREでも同様の結果が得られたことから、非標準翻訳は翻訳伸長段階で起きることが示唆された。CAGリピートを同じグルタミンをコードするCAAに置換したところ非標準翻訳が消失したため、CAGリピート由来のRNAの高次構造が非標準翻訳の原因になっていることが示唆された。続いて、CAGリピートからの翻訳がAUG依存かどうかを明らかにするために、AUGをUUUに置換したmRNAを作成し翻訳したところ、全フレームの翻訳が消失した。これは、全フレームの翻訳開始位置はAUGコドンであり、本研究で用いたコンストラクトからの非標準翻訳はRAN翻訳ではなくフレームシフトであることが示された。このフレームシフトが生じる位置を明らかにするために、CAGの上流のAUGAAGGCCUUCGAGUCCCUCAAGUCCUUCに対してストップコドンスキャンを行った結果、AUGの2~3コドン下流で+2(-1)フレームシフトが生じることが明らかになった。+1フレームは合成量が少なく解析できなかった。ポリアミンの影響を調べた結果、CAGリピートにおいては、特定フレームに対する選択的な影響は見られなかった。対照的に、CCUGリピート配列を持つモデル遺伝子では、全てのポリアミンがRAN翻訳を促進し、熱安定性解析から、特にスペルミンがCCUGリピートRNAの三次構造を顕著に安定化させることが確認された。
令和6年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2025 2024 2023
All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results, Open Access: 1 results) Presentation (3 results)
Journal of Biological Chemistry
Volume: 301 Issue: 3 Pages: 108251-108251
10.1016/j.jbc.2025.108251