Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
嗅覚は化学感覚であり、ある匂いがヒト及ぼす影響は、脳における匂いの化学的特徴のコーディングに依存するはずである。しかしヒトの脳における匂いの表象、とりわけ脳での処理の初期段階における低次な特徴の表象については、まだ不明な点が多い。本研究では、匂い呈示時のヒトの脳活動を、時間的精度に優れた脳波により計測し、機械学習を用いて解析する。これまで知見が少なかった、匂い呈示後500ミリ秒以前に着目し、化学構造や嗅覚受容体の応答パターンなど、匂いの低次の特性の神経表象を明らかにすると共に、初期の表象が、その個人の匂いに対する身体反応などとどのように関連するか、それらが訓練や経験で変化するかを明らかにする。