Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
生物は有機分子が集まることで構成されており,これを人工的に構築することは有機化学者の究極の目標であると言える.そして近年では,天然の生体分子にも匹敵するほどの複雑な構造を有する人工分子の合成が可能になってきた.しかし一方で,生物のように外部から栄養を取り込んで生きながらえるといったような,「生物らしさ」を人工分子で実現することは未だに困難を極める.そこで本研究では,「人工細胞に栄養を供給するための分子ツール」として,細胞膜を介した物質輸送体を新たに合成し,生物らしさを人工系で実現するための足掛かりを築くことを目指す.