Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
本研究の概要は、大強度ビーム加速における空間電荷効果への定量的な評価や、ビームハローに起因するロスの低減といった問題に対して、機械学習を用いたビーム物理研究への新たなアプローチの開拓を目指すものである。具体的には、大強度リニアックの前段部輸送系をモデルケースとして、プロファイルモニタで測定できる時空間方向の2次元プロファイルの画像データから、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)でビームの特徴量である位相空間パラメータの推定手法を開発する研究である。また、CNNによるパラメータの推定精度や計算コストの観点から、ビームプロファイル解析への画像認識導入の妥当性を検証する。
本研究ではリニアックの大強度ビームについて、ビーム位相空間分布の特徴量である Twissパラメータやエミッタンスといったビームパラメータを測定するため機械学習を用いた評価手法を開発した。空間電荷効果の影響が大きいリニアック初段部の低エネルギービーム輸送系を対象として、ビームプロファイルモニタで測定される進行方向(Z方向)と直交方向(XまたはY方向)の二次元プロファイル画像を入力、輸送系の初期ビームパラメータを出力とした畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を構築した。最初に一般的なビームパラメータ推定手法であるQuad-scan法に基づき、四重極電磁石によるX方向での収束応答を与えたXZプロファイルの画像データセットからX方向の初期ビームパラメータを推定させた。CNNを訓練するための教師データは三次元Particle-In-Cellコードによる粒子軌道計算によって生成して、実際のリニアック運転パラメータ付近でランダムに生成したX方向の初期ビームパラメータに対応するプロファイル画像データセットを教師データと検証データとして使用した。教師データで訓練したCNNに対して検証用の画像データセットからX方向のビームパラメータを推定させたところ、画像データセットの生成に使用した初期ビームパラメータを概ね正しく推定できることを確認した。さらに同様の手順でランダムに生成したY方向またはZ方向の初期ビームパラメータに対応する、X方向での収束応答を与えたプロファイル画像データからCNNを訓練して、Y方向またはZ方向の初期ビームパラメータもそれぞれ推定できることを確認した。実測データへの適用に向けて、各パラメータの推定精度及び三次元すべての初期パラメータを操作した場合の検証が今後の課題であるが、本研究のベースとなるパラメータ推定手法の原理実証は確立した。
令和6年度が最終年度であるため、記入しない。
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