Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
金星大気の主成分である二酸化炭素(CO2)分子は紫外線により一酸化炭素(CO)と酸素に光解離するが、分解したCOをCO2に復元する反応経路は未だに不明である。「CO2大気安定性問題」として広く知られるこの問題は、金星や火星のCO2大気化学の問題にとどまらず、地球型惑星の大気環境の進化やそこでの生命圏の形成過程を理解する上で本質的に重要な問題となっている。本研究では、近赤外線波長域およびサブミリ波領域での地上観測を用いて、金星大気中のCOおよびその同位体を高精度で観測し、金星大気におけるCO2・CO大気化学の実態を観測的に制約する。