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Analysis of CO-based chemical evolution reactions produced by the synergy of heat, light, and mineral catalysis.

Publicly Offered Research

Project AreaCO world
Project/Area Number 23H04655
Research Category

Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)

Allocation TypeSingle-year Grants
Review Section Transformative Research Areas, Section (II)
Research InstitutionNational Institute of Advanced Industrial Science and Technology

Principal Investigator

五十嵐 健輔  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (90759945)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2025-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2024)
Budget Amount *help
¥6,240,000 (Direct Cost: ¥4,800,000、Indirect Cost: ¥1,440,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Keywords生命の起源 / 化学進化 / 一酸化炭素 / 鉱物触媒 / 原始代謝経路 / 冥王代 / COワールド / 硫化鉱物 / 光化学反応 / 宇宙生物学
Outline of Research at the Start

原始地球上で初期生命が誕生したシナリオでは、一酸化炭素などの無機物から有機物が合成される化学進化過程が存在したとされている。
本研究では一酸化炭素を基質として、光と熱エネルギーの供給下、物質の濃縮を誘発する湿潤-乾燥サイクルを組み合わせた反応を解析し、一酸化炭素を基盤とした新しい化学進化シナリオの根幹を明らかにすることを目的とする。

Outline of Annual Research Achievements

本研究では、光と熱エネルギー、そして鉱物触媒の存在を前提とした原始地球環境を模して、一酸化炭素(CO)を出発原料とした種々の水熱反応を行い、原始生命の誕生を支えたとされる有機物合成過程を明らかにすることを目的とする。
COを基質とした反応の多様性とそのポテンシャルを評価するために、COと種々の鉱物触媒の存在下、紫外線領域も含む光エネルギー供給の有無、水分活性、温度等の複数のパラメータを変化させた反応を行い、生成される有機物の種類と生成速度を解析した。なお、用いた鉱物触媒としては、一般的に熱水噴出孔で蓄積する硫化鉱物(FeS、CuS、MnS、CoS、MoS2、NiS、 ZnSなど)である。必要に応じて、上記の鉱物の組み合わせ、及び他の遷移金属元素を任意の割合でドーピングしたものを用いた。
密閉条件で、CO(及びそれに水素を付加した混合気)を種々の鉱物触媒の存在下で反応させる系を基本とし、模擬太陽光の広範な波長領域の光、あるいは紫外線域の光を供給しながら任意の温度で水熱反応を行える系を構築した。多様な温度において本系による反応を行い、生じた産物をガスクロマトグラフ質量分析機や液体クロマトグラフ質量分析機で解析した。その結果、FeSを鉱物触媒とした系においては、有機酸を主とする有機物の生成が確認され、Fe以外の遷移金属のドーピングによる反応促進と産物の変化が観察された。本結果は、硫化鉄をベースとした原始生命の代謝経路の存在を示唆すると考えられる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

本年度は主に、熱と光エネルギーの有無と鉱物触媒の種類に着目した反応の解析を行った。
鉱物としては特にFeSをベースとして、他の遷移金属元素をドーピングしたスラリーの存在下、COあるいはCOとH2の混合気を密閉し各温度にて水熱反応を行った。
一定時間の反応後、メタンチオール、ギ酸、酢酸が主な産物として検出された。特にFeSにCoをドーピングした反応系では酢酸の生成が促進される傾向が見られた。また、H2が存在する場合は総じて酢酸とともにギ酸の生成が促進される傾向がみられ、炭素の伸長反応と水素付加反応の拮抗が示唆された。これまでの実験では、照射する光の種類(模擬太陽光、または紫外線域)と強度を変化させたとしても(後述の条件を除いて)明瞭な反応促進、あるいは生成物への影響は確認されなかった。
反応効率を上げる新たな実験系として、遷移金属鉱物とともに原始地球に豊富に存在していたSiO2を共存させる反応を行った。各種鉱物触媒をSiO2粒子上に担持させ鉱物の分散と反応表面積の増大を狙った。鉱物とSiO2の複合体の存在下で同様の水熱・光化学反応を行った結果、これまでのところ、COとH2が共存する模擬太陽光照射条件において、僅かながら反応速度の増大が観察された。他の鉱物触媒を用いた条件については現在、解析中である。

Strategy for Future Research Activity

これまでの実験と同様に、一酸化炭素を出発原料とした有機物生成反応の進行条件とそれを促進する鉱物触媒の選定を行う。一酸化炭素と種々の鉱物触媒の存在下、光エネルギー供給の有無、水分活性、温度等の複数のパラメータを変化させた反応を行い、生成される有機物の種類と生成速度を解析する。
具体的には、これまでに構築した反応系において、硫化鉄以外の鉱物を用いた反応の解析を行うとともに、より多様な温度域での光照射反応を可能にする系を構築する。
また、計画に遅れが生じている湿潤-乾燥サイクルに焦点をあてた実験を行う。同様の反応を、気相のみを繋いだ二つの容器内で進行させ、各々の容器の温度を調整することで湿潤と乾燥サイクルをつくりだし、水分活性の変化が反応へ与える影響を解析する。

Report

(1 results)
  • 2023 Annual Research Report

URL: 

Published: 2023-04-13   Modified: 2024-12-25  

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