Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
生体組織において場に適合しない異常な細胞が突発的に出現すると、隣接する正常細胞がこれを感知し、異常細胞を組織から取り除く。この現象は細胞競合と呼ばれ、組織の自律性を支える新たなシステムとして近年注目されているが、一方で「隣接細胞が異常細胞をどのように感知するか」は研究が進んでいない。本研究では主にゼブラフィッシュ胚を用い、「化学シグナルの異常」が細胞間の「力作用の変動」を生み出し、これを隣接細胞が感知することで下流化学シグナルの活性化を介して細胞競合を起動する詳細な物理化学的基盤を明らかにする。そして細胞競合を介して組織に自律性を生み出す、普遍的な物理化学シグナル相互変換機構の解明を目指す。