Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
被子植物の多くは、両全性または雌雄同株であるものの他殖を行い、自殖を避ける仕組みを持つ種も多い。自殖や単為生殖と異なり、他殖は遺伝的多様性を形成し、進化において重要な役割を果たすと考えられる。被子植物では約5%の種が雌雄異株性であり、完全他殖である。植物雌雄異株性の分子機構の研究は、カキ、アスパラガス、キウイフルーツなどの作物で近年進展が目覚しいが、その進化と維持についての集団遺伝学的研究は少ない。本提案では、野生植物オニドコロを研究対象として、植物の雌雄異株性と集団の変異維持機構を明らかにし、有性生殖の進化と維持の機構解明に寄与することを目的とする。