Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
日本南岸を流れる黒潮が岸に接近すれば、黒潮と岸との間に反時計回りに回転するサブメソスケール(0.1-10 km)の低気圧性渦(循環)が生成される。この低気圧性渦縁辺では栄養塩湧昇が期待でき、渦の水平流は、沿岸水を黒潮に運ぶ経路を提供し得る。沿岸付近の低気圧性渦に伴う流れは、黒潮と逆向きに流れ、陸棚斜面で二次的に時計回りの渦流を生成しうる。この渦流が十分に強い場合、不安定現象を励起し、強い乱流混合を発生させ栄養塩を下層から表層へ供給すると推察される。本研究では、黒潮と岸の間に生成されるサブメソスケール低気圧性渦が栄養塩供給と生態系に及ぼす影響を高解像度観測手法と数値実験によって解明する。