Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
沿岸域には、複数の河川が隣り合うように存在することが多く、降水イベントに伴ってこれらの河口から同じタイミングで沿岸域へ河川水が流入する.流入した河川水は海岸線に沿って連続した低塩分水域が形成するようになる.異なる起源をもつ河川水がいかに合流しながら海水と混合し、その栄養物質が生物生産に利用されるのか、本研究では数値モデルを用いて明らかにする.領域スケールの中で、河川が河川群として沿岸域の環境形成に果たす役割を明らかにする.
マルチスケールモデリング班(A04)と協力して、粒子追跡型海洋生態系モデルとオイラー型海洋生態系モデルを同時にシミュレーション可能で、かつ大規模計算にも対応できるハイブリッド型生態系モデルを開発・完成させた.本モデルは全球モデル・領域モデルのいずれにも対応可能であり、広範な応用が見込まれる.本モデルの特徴の一つとして、空間解像度に併せて時間解像度が変化することに留意する必要があることがわかった.そこで粒子追跡型モデルを利用する際の再現性の確保に必要な粒子数を空間および時間解像度に基づいて推定する手法を新たに提案した.このハイブリッド型モデルを用いて、複数の河川からの突発的な河川水流入に対する生態系応答を再現した.その結果、同等の流入量を持つ単独河川と比べて、植物プランクトンと動物プランクトンの応答は総量としてはほぼ同程度であった.一方で、複数河川の場合には、隣接する河川間の水平混合により空間的な偏差が小さくなり、海岸線に沿ってより均一な生態系応答が生じる傾向が見られた.これに対し、単独河川では、河口付近での応答が弱く、下流域にかけて応答が強まるといった空間的偏差が顕著になることが示された.単独河川と複数河川の違いは、河川間の距離に加えて、沿岸流の強さ、潮汐混合の強さ、そして生態系の成長速度の関数によって決まる.さらに、隣接する河川間での水平混合の強さは、河口の水深が深くなるほど弱まり、その結果、各河川の河口付近においては独立した生態系応答が生じやすくなることが明らかになった.
令和6年度が最終年度であるため、記入しない。
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All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results, Open Access: 1 results) Presentation (8 results) (of which Int'l Joint Research: 2 results, Invited: 1 results)
Journal of Geophysical Research: Oceans
Volume: 129 Issue: 1 Pages: 19755-19755
10.1029/2023jc019755