Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
近年脂質ラフトが注目を集めている。この脂質ラフトにはシグナル伝達に関与する膜タンパク質が集積するとされているが、実際にどのタンパク質がラフトに集積しているのかについての報告は多くなく、さらには脂質分子と膜タンパク質間の相互作用についは不明な点が多い。そこで本研究では、ビーズ上にラフトなどの脂質膜表面を再現し、脂質膜に結合する膜表在性タンパク質を網羅的にプロテオーム解析することを目的とした。ラフト構成脂質であるスフィンゴミエリンと、通常のリン脂質について、アルキル鎖末端をアミノ化した誘導体を調製し、これらを半田ビーズ上にアミド結合を介して固定化した。その際、固体化法を工夫することで90%程度の高い固定化率を達成した。次に、これらのビーズに対して、マウス脳可溶化液を混合し、脂質に特異的に結合するタンパク質を回収した。その結果、スフィンゴミエリンに特異的に結合した2種類のタンパクを回収し、質量分析によってそれらを同定した。さらに、これらのタンパク質について、スフィンゴミエリンとの結合性を確認する実験を行い、そのうち1種類についてはスフィンゴミエリン特異性が高いことが明らかとなった。このタンパク質は、神経伝達物質の放出の際に重要な働きをしている1回膜貫通型の膜タンパク質であるが、脂質ラフトとの関連についてはこれまで報告がない。したがって、今回の結果は、脂質ラフトが神経伝達にも関与している可能性を示唆している。今後、このタンパク質とラフトとの関連についてさらに詳細に検討していく。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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http://www.dma.jim.osaka-u.ac.jp/view?l=jau=4002