Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
本研究では、π共役系高分子ポリアニリンのレドックス機能を活用した有機レドックス触媒の開発を目指している。今年度は、昨年度に引き続きポリアニリンのレドックスを担う単位構造であるキノンジイミンによる有機マグネシウムの酸化的カップリングの検討を行うとともに、その分子状酸素を末端酸化剤とした触媒化に取り組んだ。また、水溶性ポリアニリン/金ナノ粒子触媒に基づく酸素酸化反応の開発にも、引き続き取り組んだ。さらに、ポリアニリンの還元体を1電子還元剤として活用するクロスカップリング反応の開発も行った。ベンゾキノン-1,4-ジイミン化合物を用いて、オルト位に嵩高い置換基を有するアリールマグネシウム化合物の酸化的ホモカップリング反応を検討した。その結果、オルト位の両側にイソプロピル基を有する基質でも良好な収率でカップリング体が得られた。また、ビニルマグネシウム化合物の酸化的ホモカップリング反応を検討したところ、ヨウ化ビニル化合物に対して、塩化イソプロピルマグネシウムの塩化リチウム錯体を用いてヨウ素ーマグネシウム交換してビニルマグネシウム化合物を調製すると幾何配置を保持しながらホモカップリングできることを明らかにした。また、触媒量(10mol%)のキノンジイミンの存在下、アリールマグネシウム化合物の酸化的カップリングを酸素雰囲気下行ったところ、中程度の収率で目的物が得られた。水溶性ポリアニリン/金ナノ粒子触媒を用い、水中にて鎖状2級アミンの脱水素イミン合成を行った。加水分解を受けやすいイミン化合物を合成する場合、水を排除しながら合成を行うが、今回、水を溶媒として用いているにも関わらず、脱水素イミン化が進行した。アレーンジアゾニウム化合物の脱窒素を経るヘテロアレーン化合物とのクロスカップリング反応において、触媒量のポリアニリン還元体を作用させることで円滑に反応が進行することを明らかにした。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2014 2013 2012
All Journal Article (4 results) (of which Peer Reviewed: 4 results) Presentation (18 results) (of which Invited: 4 results)
Chemistry A Europian Journal
Volume: 20 Issue: 3 Pages: 1615-1621
10.1002/chem.201301993
Tetrahedron Letters
Volume: 54 Issue: 19 Pages: 2409-2411
10.1016/j.tetlet.2013.02.098
Volume: 53 Issue: 45 Pages: 6144-6147
10.1016/j.tetlet.2012.09.002
Heterocycles
Volume: 86 Issue: 2 Pages: 927-932
10.3987/com-12-s(n)71