FLPによる水素分子活性化を利用した高性能不斉水素化触媒の開発
Publicly Offered Research
Project Area | Advanced Molecular Transformations by Organocatalysts |
Project/Area Number |
24105521
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
是永 敏伸 岩手大学, 工学部, 准教授 (70335579)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥9,490,000 (Direct Cost: ¥7,300,000、Indirect Cost: ¥2,190,000)
Fiscal Year 2013: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2012: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
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Keywords | メタルフリー / 水素化反応 / FLP / ルイス酸 / ルイス塩基 / 不斉水素化 |
Research Abstract |
本研究は、金属触媒を用いないメタルフリーで高エナンチオ選択的な不斉FLP触媒の開発を目的として研究を行っている。FLPは嵩高いルイス酸と嵩高いルイス塩基からなる”Frustrated Lewis Pair”(FLP)による水素分子開裂が基礎技術となっており、これまで90%eeを超える生成物を与える不斉FLP触媒は実現されていない。 前年度から分子内にルイス酸とルイス塩基を有する新規FLP触媒の開発を検討してきた。しかしながら、イミンの不斉水素化反応において不斉はほとんど発現しなかった。この結果を計算化学により検証したところ、デザインした分子内FLPによる水素化反応において、ある程度嵩高い反応基質を用いると、協奏的水素化遷移状態を経る反応機構ではなく段階的反応機構で進行する事がわかり、そのままでは不斉を出す事が難しい事がわかった。そこで分子内FLPのデザイン変更が必要となったが、分子内FLPの合成は難易度が高く研究期間内に成果を得るため、分子間型FLPによる不斉水素化反応の開発に方針転換する事にした。そこで新規不斉ルイス酸の開発を検討し、ビナフチル骨格を有する新規不斉ホウ素ルイス酸の合成に成功した。これを用いてイミンの不斉水素化反応を行った所、80% ee程度の不斉収率を得る事に成功した。これは反応基質によっては従来触媒と同程度であるが、一部の反応基質においては従来触媒を大きく超える不斉収率であった。 本研究において残念ながら目標値である90%eeには届かなかったが、従来触媒以上の成果を残す事ができ、今後の発展に大いに期待できる基礎的知見を得る事が出来たと言える。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)