Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
ドイツ・重イオン研究所において(p,d)反応を用いたη’中間子原子核の分光実験を計画している。最下流の焦点面で測定したい重陽子と主要なバックグラウンドである陽子をオンラインで粒子識別する手段として、屈折率が1.17前後の高屈折率のエアロジェルを用いたチェレンコフ検出器の開発をこれまで行ってきた。同程度の屈折率を用いたエアロジェルは昨年度中に完成していたが、吸湿性による密度の変化が見られ、屈折率に多少の影響を及ぼすことが想定された。そのため疎水化処理を強化したエアロジェルの製作を千葉大学に依頼した。さらに昨年度のものより大型化したエアロジェルの製作に成功し、結果としてエアロジェルを複数枚敷き詰めた時の隙間を大幅に減らすことにつながった。またエアロジェル内で発生したチェレンコフ光を光電子増倍管へと導くための集光系として、昨年度製作した鏡による方法の代わりに、荷電粒子の入射位置依存性を抑えるために乱反射剤を用いることができないか検討を行った。その後、ドイツのユーリヒ総合研究機構のCOSYシンクロトロンにおいて2種類の速度の陽子ビームを用いたテスト実験を2014年1月から2月にかけて行い、集光系を取り替えながら様々な条件下で測定を実施した。さらに、検出器の上流側に多芯ドリフトチェンバーを設置し、陽子ビームのトラッキングも行うことで、陽子の入射位置・角度依存性を詳細に調べることも可能となった。テスト実験の解析を踏まえて、2014年7月に予定されているη’中間子原子核の分光実験に実際に使用する集光系の種類を決定することができた。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2014 2013 2012
All Journal Article (3 results) (of which Peer Reviewed: 3 results) Presentation (6 results)
EPJ Web of Conferences
Volume: 66 Pages: 9006-9006
10.1051/epjconf/20146609006
Phys. Rev.
Volume: C 87 Issue: 4 Pages: 45201-45201
10.1103/physrevc.87.045201
Prog. Theor. Phys.
Volume: 128 Issue: 3 Pages: 601-613
10.1143/ptp.128.601
110009517363