Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
本研究では,触媒量の銅塩とヨウ化シアンを用いることにより,末端アルキンのC–H結合直接シアノ化反応が効率良く進行することを見出した。かさ高い塩基である2,2,6,6-テトラメチルピペリジン(TEMP)を用い,1-dodecyneとヨウ化シアンを60 °Cで反応させたところ,1-cyanododecyne (10%)と1-iodododecyne (63%)が得られた。様々な触媒を調査した結果、CuOTf•toluene (10 mol%)が,1-cyanododecyneを収率良く(78%)与えることがわかった。この末端アルキンの触媒的シアノ化反応について,基質適用範囲や反応機構に関する検討を行い,新規なタンデム型反応であることを明らかにした。本シアノ化反応では,中間体ヨードアルキンが生成した後に,銅触媒によるシアノ化が進行していると考え,まず,系中で発生すると考えられるシアノ化剤とヨードアルキンとの反応を検討した。当量のCuCNをシアノ化剤とした反応では,対応するアルキニルシアニドが中程度の収率(45%)で得られた。次に,Bu4NCNを代替アンモニウムシアニドとして反応させたところ,CuCNと同様に,アルキニルシアニド(45%)が得られた。一方,ヨウ化シアンとの反応では,主生物は1,1,2-triiodododecene (53%)となり,対応するアルキニルシアニドの収率は,わずか18%であった。しかし,さらにBu4NCNを添加して反応を行うことにより,対応するアルキニルシアニドの収率は44%に回復した。これらの結果から,ヨウ化シアンと末端アルキンの銅触媒C-H結合シアノ化反応には5つの素反応が関わっていると結論づけた。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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http://www.ehcc.kyoto-u.ac.jp/eh31/home/index-j.html