Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
我々は既に,ロジウム触媒の存在下で,末端アルキンから容易に合成可能な1-スルホニル-1,2,3-トリアゾールに,水やアリルアルコールを作用させると,α-アミノケトンやα-アリル-α-アミノケトンが生成することを報告している。また,反応集積化を活用し, 銅触媒を用いる末端アルキンからのトリアゾールの合成とロジウム触媒反応をワンポットで行えることも見いだしている。すなわち,炭素-酸素結合や炭素-窒素結合,および炭素-炭素結合と異なる結合を一挙に末端アルキンへ導入することができた。今回,アリルフェニルスルフィドを作用させると,アリルアルコールの場合とは異なる位置で炭素-炭素結合を導入することに成功した。具体的には、CuTC錯体とRh2(OCOtBu)4錯体の存在下でフェニルエチンにトシルアジドとアリルフェニルスルフィドを作用させ,室温で6時間撹拌した後に,さらに120度で30分間マイクロ波照射すると4-フェニル-4-フェニルスルファニル-5-(N-トシルイミノ)ペンタ-1-エンが収率81%で得られた。さらに,α,β-不飽和アルデヒドを作用させると,trans-2,3-ジヒドロピロールが立体選択的に得られることも見いだした。本反応は,トリアゾールから生じたα-イミノロジウムカルベンにクロトンアルデヒドが付加し,4-オキサゾリン中間体が系中で生成する。ついで,N,O-アミナール部位の開環及び環の巻き直しが起こり,trans-2,3-ジヒドロピロールに至ったものと考えられる。これらトリアゾールを経由する末端アルキンの多官能基化反応は,ステップエコノミーに優れているだけではなく,いずれも目的化合物以外に副生するものは窒素分子のみであるためアトムエコノミーにも優れ,廃棄物を出さないという観点からも環境調和を志向した新しい手法であるといえる。今後とも更に発展させていきたい。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2014 2013 2012
All Journal Article (12 results) (of which Peer Reviewed: 12 results, Open Access: 2 results, Acknowledgement Compliant: 1 results) Presentation (9 results) (of which Invited: 1 results)
JOURNAL OF THE AMERICAN CHEMICAL SOCIETY
Volume: 136 Issue: 6 Pages: 2272-2275
10.1021/ja412663a
Journal of the American Chemical Society
Volume: 136 Issue: 17 Pages: 6223-6226
10.1021/ja502169d
ORGANIC LETTERS
Volume: 16 Issue: 10 Pages: 2760-2763
10.1021/ol5010774
Organic Letters
Volume: 15 Issue: 13 Pages: 3298-3301
10.1021/ol401340u
Volume: 135 Issue: 31 Pages: 11497-11500
10.1021/ja405790t
Volume: 135 Issue: 37 Pages: 13652-13655
10.1021/ja407166r
Chemistry Letters
Volume: 42 Issue: 10 Pages: 1308-1310
10.1246/cl.130521
10031201348
Volume: 42
Volume: 41 Issue: 8 Pages: 798-800
10.1246/cl.2012.798
130004426647
Volume: 134 Issue: 42 Pages: 17440-17443
10.1021/ja308285r
Volume: 14 Issue: 20 Pages: 5214-5217
10.1021/ol302331k
Angew. Chem., Int. Ed.
Volume: 52 Issue: 14 Pages: 3883-3886
10.1002/anie.201209603