Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
生体分子の殆どはキラルな構造・配置を持ち,その機能性発現に重要な役割を果たしている.触媒反応に極めて重要である表面や界面のキラリティに着目し,和周波発生(SFG)振動分光法によって実現することを目指す.本研究ではキラリティ測定のためにブロードバンドSFG計測システムの最適化を行った.これまでに以下の二つの分子系について検討してきた.(1 )ビナフトール系(BN)キラル分子:キャスト法で作製されたBN薄膜から強いキラルSFG信号を観測したが,薄膜の表面とバルクの両方から発生されるものと考える.偏光制御でアキラルSFG信号との干渉により,R体とS体のBN分子のキラリティも区別できたことから,SFG測定によりキラリティを検出できることが分かった.一方,チオール結合を含むビナフトール誘導体を新規に合成し,金表面に自訴組織化単分子膜として修飾した.単分子膜レベルの界面キラリティの高感度に検出を試みたが,金基板からの非共鳴信号の影響が大きく,現時点では十分なS/NのキラルSFG信号が得られなかった.(2) リン脂質系キラル分子:細胞膜の骨格構造となる(L)または(D)のジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)の脂質分子を,キャスト法またはLB法により超薄膜を研究対象とした.L体とD体のDPPCのキャスト膜から強いキラルSFG信号が観測できたと同時に,そのサインを区別することもできた.LB法で作製した単分子膜からのキラルSFG信号も得られるようになった.従来の円二色性や振動円二色性分光法などの線形キラル分光法より優れていることを示す.いま,その安定検出にさらに努めている.さらに,脂質分子の不斉炭素に接するエステル結合の加水分解反応を触媒するホスホリパーゼの酵素反応の速度論と反応機構について,L体とD体のからなるDPPC二分子膜を持って詳しく調べた.
25年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2014 2013 2012
All Journal Article (16 results) (of which Peer Reviewed: 16 results) Presentation (14 results) (of which Invited: 7 results)
J. Phys. Chem. B
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J. Am. Chem. Soc.
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10.1021/ja307665k
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10.1021/la302204f
Surface Science
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10.1016/j.susc.2012.08.017