Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
基底膜成分やシナプス分子の膜受容体であるジストログリカンの糖鎖異常は、脳奇形や精神発達遅滞などの中枢神経障害を伴う、先天性筋ジストロフィーの原因になることが知られている。最近、ジストログリカンのO-マンノース糖鎖上に、リン酸ジエステル結合を介して存在する、ポストリン酸糖鎖が発見されたが、このポストリン酸糖鎖の欠如が、リガンド結合の低下や脳奇形の原因になることが明らかになってきた。しかし、ポストリン酸糖鎖の構造や修飾機序、病態生理的意義について不明な点は多く残されている。本研究では、ポストリン酸糖鎖の構造を明らかにするため、ジストログリカン組み換え体を調製し、様々な糖質化学的解析を行う系を樹立した。また、ポストリン酸糖鎖の生理的・病的意義を解明するため、ポストリン酸糖鎖修飾不全のモデルとして、フクチン欠損マウスを作出し、大脳皮質層構造異常の要因を検討した。その結果、糖鎖異常によって、胎生期に、アストロサイトと基底膜との相互作用が悪化し、基底膜が破綻することが、神経細胞の移動障害の要因であることが示された。また、基底膜破綻の時期によって、その後の病態の重篤度が左右されることも明らかになり、糖鎖が時間・空間的にも重要な役割を担っていることも示唆された。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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J Hum Genet
Volume: 58 Issue: 11 Pages: 711-719
10.1038/jhg.2013.90
Biochem. Biophys. Res. Commun.
Volume: 440 Issue: 1 Pages: 88-93
10.1016/j.bbrc.2013.09.022
http://www.med.kobe-u.ac.jp/clgene/