Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
神経細胞が正常に機能するためには細胞骨格、モータータンパク質によるタンパク質、小胞の輸送、神経突起内の軸索輸送が重要な役割を果たしている。逆に細胞内物質輸送の破綻は中枢神経系の形成不全や神経変性疾患の原因となっている。我々はこれまで滑脳症の原因遺伝子・LIS1の機能解析に取り組み、LIS1が代表的なモータータンパク質である細胞質ダイニンの重要な制御因子であることを明らかにしてきた。本研究課題では(1)細胞質ダイニンの制御にかかる因子の同定、(2)細胞質ダイニン制御因子の神経細胞におけるイメージングによる機能解析、(3)遺伝学的解析によるヒト神経疾患との関連の探索とノックアウトマウスによる疾患モデルの作成(4)モデルマウスを用いた新たな治療戦略の検証に取り組んだ。その結果、(1)細胞質ダイニンとカーゴの結合に際し低分子量G蛋白質のRab6が重要な役割を果たしていることを証明した。(2)後根神経節細胞を用いた実験から、細胞質ダイニンとRab6が結合し、微小管上を走っていることを一分子イメージング法を用いて可視化することができた。(3)滑脳症モデルとして作成したLIS1のヘテロ変異マウスを用いた実験から血液脳関門を通過できるカルパイン阻害剤によって生後の投与でも神経細胞のネットワーク形成が回復し、PETを用いた実験、マウス行動解析の実験から機能的回復が可能であることが証明された。(4)細胞質ダイニンの制御因子として同定したNUDCやPP4のノックアウトマウスの作成に取り組み、遺伝子改変を行ったES細胞の樹立に成功した。
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J Neurophysiol.
Volume: (in press) Issue: 2 Pages: 429-36
10.1152/jn.00431.2012
J. Neurosci.
Volume: 32(32) Issue: 32 Pages: 11050-11066
10.1523/jneurosci.5664-11.2012
Scientifc reports
Volume: (in press)