Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
現代宇宙論はビッグバン宇宙論の骨子をほぼ確立し, ビッグバンに先行する急激な膨張期であるインフレーションの検証へと向かっている. インフレーション理論は第一原理から完全に決定することは難しく, 宇宙マイクロ波背景放射(CMB)の偏光のBモード成分を精密に解析することによって初めてシナリオを絞り込むことができる. しかし, 現実的には銀河系や系外銀河などのCMBの前景放射が重なるため, CMBゆらぎの抽出は極めて困難である. CMBゆらぎの観測は飛躍的進歩を遂げたが, 観測精度の向上, 特に偏光ゆらぎの精密化に伴って, CMBと前景成分を分離するための本質的に新しい統計的解析方法が必要になってきている. これが領域A04のメインテーマである。本研究では、これまで天文学分野ではほとんど用いられていなかった自己組織化状態空間モデルという統計的方法を発展させ、Planck衛星のデータをCMBのゆらぎ、銀河系外前景放射、銀河系前景放射、ノイズの4成分に分解し、CMBゆらぎを精密に解析することで初期宇宙の情報を抽出する方法を構築する。前年度はまずこの状態空間モデルで用いる前景放射の各成分の統計的性質を明らかにするため、独立成分分析(ICA)を用いた成分分離法を確立し、分子輝線成分、連続波成分のパワースペクトルを求めた。この成果は学術論文として公表済みである。この統計的性質を仮定することで、状態空間の決定ができる。前年度末にPlanckのデータが公表され、本年度にかけて関連論文も出版されているが、現時点では前景放射の様々な不確定要素が決定していない状態である。このため、H25年度は不定性を含んだ状態で統計的推定を行う自由度を残した解析コードを準備した。新しい観測的制限がつき次第完成できる。当初の目的は達成したと考えているが、新しい銀河系星間物質観測をインプットとし、Planck, BICEP2など次世代データへの応用を引き続き試みていく。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2014 2013 2012
All Journal Article (20 results) (of which Peer Reviewed: 20 results, Open Access: 2 results) Presentation (21 results) (of which Invited: 1 results) Book (1 results)
The Astrophysical Journal
Volume: 780 Issue: 1 Pages: 13-13
10.1088/0004-637x/780/1/13
Astronomy & Astrophysics
Volume: 562 Pages: A15-A15
10.1051/0004-6361/201321665
Volume: 563 Pages: A31-A31
10.1051/0004-6361/201322803
Earth, Planets and Space
Volume: 65 Issue: 10 Pages: 1101-1108
10.5047/eps.2013.06.005
Earth, Planets, and Space
Volume: 65 Issue: 10 Pages: 1109-1116
10.5047/eps.2013.06.004
Monthly Notices of the Royal Astronomical Society
Volume: (印刷中)(in press) Issue: 1 Pages: 637-652
10.1093/mnras/stt506
Earth, Planets Space
Volume: 65 Pages: 229-271
Volume: 65 Pages: 273-279
Earth, Planets, Space
Volume: 65 Pages: 213-222
Volume: 65 Pages: 281-290
Volume: 65 Pages: 203-211
Publications of the Korean Astronomical Society
Volume: 27 Pages: 123-125
Volume: 27 Pages: 325-326
Volume: 27 Pages: 223-224
Volume: 27 Pages: 339-341
Volume: 27 Pages: 293-294
Volume: 27 Pages: 151-152
Volume: 27 Pages: 343-344
Volume: 755 Pages: 144-144
Volume: 27 Pages: 317-317