Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
陸上植物は、受精によって配偶体 (n) 世代から胞子体 (2n) 世代へと世代交代を行う。本研究では、クロマチン状態と遺伝子発現の相互作用を「エピゲノム・遺伝子発現相関」と名付け、陸上植物の受精による世代交代を制御するエピゲノム・遺伝子発現相関を解明することを目的とする。コケ植物ヒメツリガネゴケでは、抑制型クロマチン修飾H3K27me3の唯一の触媒酵素PpCLFの発現が受精によって消失する。それに端を発するエピゲノム・遺伝子発現相関を、①次世代シーケンサーを用いたトランスクリプトーム・エピゲノム解析、②胞子体の発生プログラムに機能する遺伝子(胞子体発生遺伝子)の同定と機能解析、③胞子体発生遺伝子とクロマチン修飾の卵細胞核4Dライブイメージング、によって解明することを試みた。①ヒメツリガネゴケの配偶体世代におけるヒストン変異種H3.3のエピゲノムが、他の陸上植物の胞子体世代とは異なることを示唆する結果を得た。この結果と、前年度までに得られていたH3K4me3エピゲノムが胞子体の発生に寄与することを示す結果をまとめて、二報の論文を執筆中である。②配偶体世代ではPpCLF/H3K27me3によって抑制され、PpCLFが消失した胞子体では脱抑制され発現する約100の胞子体発生遺伝子候補について、過剰発現体および欠失株を作出中である。これまでに、配偶体に過剰発現させると形態異常を生じる遺伝子として、Class I Knotted-like homeobox (KNOX1) 、KNOX2、Sporophyte development regulator1 (SDR1) 、SDR2を同定した。③受精過程におけるクロマチン修飾の細胞核4Dライブイメージングを高確率で成功させる手法を確立した。また、造卵器細胞が卵細胞の精細な観察を妨げている問題を解決するため、造卵器から卵細胞を取り出して受精を行うin vitro受精系、および組織内部の精細な観察を行う補償光学顕微鏡の研究開発とそれを用いたライブイメージングの条件検討を行った。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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All Journal Article (11 results) (of which Peer Reviewed: 6 results, Open Access: 1 results) Presentation (21 results) (of which Invited: 5 results) Remarks (4 results) Patent(Industrial Property Rights) (1 results)
Development
Volume: 141 Issue: 8 Pages: 1660-1670
10.1242/dev.097444
International Journal of Optomechatronics
Volume: 8 Issue: 2 Pages: 89-99
10.1080/15599612.2014.901455
Molecular Biology and Evolution
Volume: 30 Issue: 10 Pages: 2347-2365
10.1093/molbev/mst132
蘚苔類研究
Volume: 10 Pages: 393-397
植物学会HP研究トピック 第10回
Volume: -
化学と生物
Volume: 51 Pages: 595-596
Science
Volume: 339 Issue: 6123 Pages: 1067-1070
10.1126/science.1230082
生物の科学 遺伝
Volume: 1 Pages: 39-44
Chromosome Res
Volume: 20 Issue: 7 Pages: 849-858
10.1007/s10577-012-9318-8
Volume: 20 Issue: 7 Pages: 837-848
10.1007/s10577-012-9317-9
生物物理
Volume: 52 Pages: 234-235
http://www.nibb.ac.jp/sections/evolutionary_biology_and_biodiversity/hasebe/
http://www.nibb.ac.jp/evodevo/