Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
SMCタンパク質は、主として非コードDNA領域に存在し、クロマチン構造の決定に中心的な役割を担っているATPaseである。本研究では、SMCのはたらきを機軸とし、M期染色体の構築に向けたコヒージョンがいかに制御されているかを明らかにすることを目的とした。コヒージョンの解除のうち、コヒーシンによる制御の理解はよく進んでいる一方で、カテネーションの制御については未だに知見が乏しい。本研究において、SMC5/6複合体のノックダウンによってカテネーションが著しく残存するという所見に基づき、この複合体の機能解析によってカテネーション制御の解明の手掛かりを得ることを計画した。今年度までに、1)SMC5/6複合体が非コード領域のスムースな進行に必要であること、2)SMC5/6を不活性化すると、セントロメアやテロメアに生じた未解構造を解消できなくなること、その結果、3)M期の染色体軸索構造が低形成であり適正に染色体を構築することができないこと、4)染色体分配の際には多数のDNAブリッジを発生すること、が判明した。特に、染色体を構築するためには、DNA複製直後よりトポイソメラーゼII-alpha (Top2)やコンデンシンが、SMC5/6依存的にクロマチンに結合することが重要であることが分かった。以上の結果より、細胞には、セントロメアやテロメアといったゲノムの非コード領域の複製が、M期までには完了することが必要で、そのためにはSMC5/6が不可欠な役割を担っていることが明らかとなった。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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http://www.jfcr.or.jp/tci/exppathol/
http://www.jfcr.or.jp/laboratory/department/experiment/index.html
http://www.jfcr.or.jp/tci/exppathol/index.html