色素体成立の初期過程におけるタンパク質輸送装置の確立と進化に関する研究
Publicly Offered Research
Project Area | "Matryoshka"-type evolution of eukaryotes |
Project/Area Number |
24117511
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中井 正人 大阪大学, たんぱく質研究所, 准教授 (90222158)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥11,700,000 (Direct Cost: ¥9,000,000、Indirect Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2013: ¥5,850,000 (Direct Cost: ¥4,500,000、Indirect Cost: ¥1,350,000)
Fiscal Year 2012: ¥5,850,000 (Direct Cost: ¥4,500,000、Indirect Cost: ¥1,350,000)
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Keywords | 葉緑体 / オルガネラ / タンパク質輸送 / タンパク質膜透過 / 植物 / 生合成 / 進化 / 内共生 / 蛋白質輸送 / 蛋白質膜透過 / 植物ゲノム / 膜蛋白質複合体 |
Research Abstract |
葉緑体に代表される植物や藻類に特異的なオルガネラであるプラスチドは、光合成だけでなく窒素同化や硫黄同化、アミノ酸や脂質の生合成等をおこなう、機能的にも形態的に多様に分化する必須オルガネラである。このような多様なプラスチドの機能が維持できるのは、それぞれのプラスチドの機能に適した蛋白質セットが、適材適所適時にプラスチドへと輸送されているからに他ならない。核にコードされ細胞質ゾルで合成される2千種類を超える大部分のプラスチド蛋白質の輸送において、重要な役割を担っているのが、プラスチドを包む外包膜と内包膜それぞれに組み込まれた蛋白質輸送装置 TOC およびTIC 複合体である。一方、進化的な観点からこの問題を捉えれば、プラスチドへの蛋白質輸送装置は、酸素発生型の光合成を営む現在のシアノバクテリアのような原核生物が始原真核細胞に内共生した後に、共生成立の初期過程において、プラスチドゲノムのほとんどの遺伝子が核ゲノムへと転移するのと共に、確立されていったと考えられる。最近われわれは、植物葉緑体内包膜で中心的に働く、1メガダルトンという大きな新奇蛋白質輸送装置TIC複合体を見いだし、その全コンポーネントを明らかにする事に成功した。その進化的考察から、このTIC複合体が、内共生が成立した後、陸上植物が出現するまでの間に、核ゲノム、プラスチドゲノム双方に生じた非常に興味深いドラスティックな変化によって確立されていった事が予想された。そこで、内共生成立後、初期に分岐したと考えられる紅藻、および単子葉でも比較的最近になって出現したと考えられるイネ科を材料に、輸送装置TICがどうなっているのか明らかにする目的で、いずれにおいても高度に保存されている中核因子に精製用のタグ配列を付加した形質転換体を作成することに成功した。現在、この形質転換体を用いた輸送装置TIC の精製に着手している。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)