Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
本研究の目的は、脳卒中後のリハビリテーション(リハ)における医療者と患者のコミュニケーションの意義について、多角的に検討することであった。以下、サブテーマ毎に報告する。1.回復期リハ病棟入院中の患者の心理学的特性と臨床データの関連の検討:性格・心理特性は能力障害の重症度そのものとは相関はなかったが、機能改善の程度や入院期間とは相関がみられ、回復期リハ開始時より、これらの特性に配慮して、リハ介入や看護、ゴール設定、退院計画立案を進めていく必要があると考えられた。2.手指屈伸練習装置を用いた機能的MRI(fMRI)研究:課題施行直後というタイミングで数値化された成績をフィードバックすることが、脳卒中の麻痺手のリハにも有効であること、翌日までその効果が残存することが明らかになった。一方、fMRIの結果が被験者毎に大きく異なっていたことからは、本研究のような比較的単純な運動課題で、各被験者が一様に成績向上を認めた場合でも、課題に対処する脳内部位には個人差が大きく、学習過程は多様であることが示唆された。これは、今回fMRIを用いることで初めて明らかになった貴重な知見であった。3.Kinectを用いた自動歩行解析システムの開発:臨床で簡便に用いることができる歩行解析装置がなかったため、玉川大学大森隆司教授と共同でMicrosoft社のKinectをセンサーとし, Yujin Robot社のKobukiを駆動部として、被験者の前方を2.5mの距離を保って自走する測定ロボットを作成した。健常成人27人の歩行を解析した結果, 股関節や膝関節の1歩行周期における屈曲伸展の角度変化のパターンは先行研究と類似しており、また各個人内のデータのばらつきも少なく、安定して測定できていると考えられた。また、股関節の最大屈曲角は利き足、非利き足で有意な差を認め、本システムでは、利き足・非利き足の運動学的な違いをも捉えることができた。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Neuroimage
Volume: 85 Pages: 547-554
10.1016/j.neuroimage.2013.05.014