Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
浮遊性有孔虫は,炭酸カルシウムの重厚な硬骨格を形成する特徴を持ちながら,海洋で浮遊生活を送るプランクトンである.棘のような形態的特徴に加え,アメーバ様の仮足を伸長させたり網目状に展開させることができるため,殻の外側に仮足を出すことによって海水との抵抗を高め,浮遊生活に適応していると想定されるが,実験的にも理論的にもこれを検証した例はない.本研究では,海洋の有殻原生生物の「浮遊戦略」について,細胞行動による「沈まない工夫」と,細胞内構成物による「浮かぶ工夫」の両者に着眼し,ジオラマ環境下での鉛直移動メカニズムを解明する.