Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
被子植物は、雌しべという有性生殖のための“ジオラマ環境”を構築することで、同種同士での受精を確実にしている。一方で、オスの細胞「花粉管」は雌しべに存在するシグナルに応じて伸長のスピードや方向(誘引)といった挙動を調節する“原生知能”を有する。本研究では、我々が花粉管の挙動を規定する分子として見出した多数のセンサー(複数のサブファミリーからなる受容体群)に着目し、分子群の駆動と雌しべによる調節の原理を研究する。人工的な雌しべジオラマ環境の再構築、花粉管のセンサーの改変による知能の操作、挙動のライブイメージング解析などにより、花粉管細胞の知能が覚醒される仕組みを構成的に解析し、定式化を目指す。