Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
世論調査などで、質問の順序を変えると回答の分布が変化する質問順序効果が知られている。その解明は調査の信頼性を担保するために重要な課題であるが、従来の統計的手法では説明が困難とされている。近年、量子測定理論における射影測定を適用した量子モデルによって説明に成功したと発表されたが、最初と同じ質問を後で繰り返した場合に同じ回答が得られるという回答再現効果と両立しないという問題点が指摘されている。本研究では、完全に一般的な量子測定を扱う量子インストルメント理論に基づいて、質問順序効果を研究し、フレキシブルなモデル構成の枠組みを構築し、意識状態の観測理論構築を目指す。