Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
本研究は、国際人権法特に社会権の観点から、「人間の尊厳」概念の射程とその限界を明らかにしようとするものである。別言すれば、国際人権法における「人間の尊厳」概念は従来の生命に関する議論から社会権にも拡張しうるのではないかとの問題意識を踏まえ、従来の議論と異なる様相から「人間の尊厳」概念を検討しようとするものである。そのため、社会権を具体的な検討材料とし、普遍的人権条約及び地域的人権条約を取り上げる。また、具体的な検討事例の対象として「住居に対する権利」と「社会保障に対する権利」を検討の軸に据えることで、実体的側面及び理論的側面の双方での議論を尽くすことができる。