Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
「人間」「尊厳」といった用語は西洋を中心に彫琢されてきた。現在の人権概念に端的に示されているとおり、それは個々の人間に生得的に付与されると考えられている。文化人類学ではこの「個人 individual」概念を常に相対化してきた。オセアニア地域では、それは「分人 dividual」として論じられることもしばしばであった。ではこのオセアニア的人格は、いかに尊厳を保ち、あるいは毀損され得るのか。本研究では、具体的な現地調査を踏まえ、オセアニア的な人格の尊厳を考察する。