Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
本研究課題では,スピン軌道相互作用が卓越したハニカム格子物質Ru(Br,I)3の強磁場効果に着目する.この系の特徴は,(i) ハロゲンサイトの組成を変化させることによって,スピン軌道モット絶縁体相からモット転移を経て,半金属相まで同一物質内で研究することが可能であること,(ii) キタエフ相互作用が具現化した物質において磁場効果を探求することができること,である.本研究課題では「キタエフ量子スピン液体におけるモット転移」というRu(Br,I)3にしかない特徴を活かして,強磁場を印加することによって生み出される新しい量子相を開拓し,その電子状態を明らかにする.