Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
多自由度系は非自明な熱力学的相のみならず新奇な非平衡状態の宝庫である。各自由度ごとに典型的な時間スケールが存在するため、パルス磁場のように短い時間スケールで環境を変化させると、一部の自由度のみが応答する複雑な非平衡現象が生じうる。本課題では電荷・スピン・格子自由度が絡み合う系の磁場誘起相と非平衡現象をシミュレーションで明らかにする。特に、フラストレートスピン系でスピン格子結合がもたらす準安定状態と、弱いモット絶縁体における金属化と磁化の非平衡現象の解明を目的とする。実験結果を説明する新しい理論モデルを提案し、効率的にダイナミクスを計算する新しい計算手法を開発することで非平衡物理を開拓する。