Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
分子内部分構造の回転運動の自在制御が実現されれば、従来にない材料特性の発現が期待される。これまで、分子構造を高度にデザインすることで、結晶など固体内部で分子内の極性部分構造が1軸に熱回転運動を示し、かつ、集合体として個々の回転軸配向が揃った有機化合物である「固体極性分子ローター」を実現した。これには、分子構造を単結晶X線構造解析により原子位置レベルで解析可能で、極性部分構造の熱運動を粉末試料の誘電緩和スペクトルで観察可能な特長がある。本研究では、この固体極性分子ローターに強磁場摂動を与えた際の分子運動変化の観察とその物理の解明を目的とする。さらに、分子集合体の合成角運動量の機能利用を目指す。