Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
固体中の軌道自由度は、ヤーン・テラー効果やスピン-軌道相互作用を通して多彩な物理現象をもたらすが、 それらに対する非摂動磁場効果はほとんど明らかにされていない。本研究では、 近年整備されてきたパルス超強磁場下での物性測定技術を駆使し、ヤーン・テラー活性な遷移金属化合物における軌道物理の新たな学理構築を行う。具体的には、4d/5d元素を含む欠損スピネル型化合物などを対象に磁化測定や磁歪測定を行い、100テスラ以上の超強磁場領域で期待される磁場誘起相転移を多角的に観測する。本研究を通して、強相関物質におけるスピン-格子-軌道結合に関して新たな知見を得ることを目指す。