Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
冬眠動物に代表される異温動物は、栄養飢餓や低温曝露に対し体温を可逆的に低下させて生き延びる能力を有している(異温性)。従来、異温性のメカニズムは主に動物個体レベルで研究されてきたが、近年では異温動物の細胞生来的な低温耐性も注目されつつある。これまでに研究代表者は個々の細胞が熱を産生し保持する能力を「細胞熱特性」と捉え、その分子実体の解明に取り組んできた。そこで、本研究では「異温動物細胞の低温耐性は特異な細胞熱特性により賦与される」との仮説の実証を1細胞温度計測・操作技術を駆使して試みるのみならず、当該特性に関与する遺伝子群の網羅的同定により、異温性の分子機序解明に向けた新知見の提示を狙う。