Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
本研究では、機能的磁気共鳴画像法(functional Magnetic Resonance Imaging, fMRI)を用いて、学習行動に直結する学習意欲、および学習の持続性に寄与する疲労耐性による個体学習強化の神経基盤を解明し、その神経基盤を担う脳部位が、旧人と新人の形態学的差によって特徴づけられる部位であるか、当該領域研究との連携により検証することを目的とした。健常成人を対象に、脳内の灰白質体積量をVoxel Based Morphometry(VBM)法を用いて推定し、自己記入式質問票のChalder’s Fatigue Scaleにより算出した疲労度と灰白質体積量間の相関解析を行い、前頭前野外側部や頭頂葉の萎縮レベルと亜急性疲労レベル間の相関性を見出した。これらの脳領域は、ワーキングメモリ処理に重要な領域であり、fMRIにより2-back task(ディスプレイ上に、2個前に呈示された数字が、現在呈示されている数字と一致するか否かの判定を要するワーキングメモリ課題)作業中にもこれらの領域の活性を有することを確認した。当該領域研究班が明らかにした旧人の復元脳プロジェクト成果と本研究成果を擦り合わせると、現生人類における疲労耐性力は頭頂葉の灰白質体積に関連する可能性が見出されたことから、旧人の頭頂葉の低体積は、疲労耐性力が低かったことを示唆する。本研究とRNMHプロジェクトの融合研究は、脳形態差に基づく疲労耐性およびワーキングメモリの機能差が新人と旧人の交代劇を引き起こした新たな可能性を導いた。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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