Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
デンドリマー構造を利用することで多数の元素ブロックを三次元空間に精密配列し元素ブロックの間に高い相乗効果、協同効果を発現させ、革新的機能を持つ元素ブロック高分子を創出することを目的に研究を行った。これまで、簡便な末端官能基変換とCuAAC反応をくり返すことで柔軟な分岐鎖中に剛直な直線型共役鎖を有する共役鎖内包型デンドリマーの精密集積を達成している。本年度は、デンドリマー二量体、四量体、八量体が特徴的なサーモクロミズム挙動を示すことを明らかにした。各種分光学的方法を駆使してこの挙動を詳細に調べて、温度変化に応じて集積体の高次構造が変化する機構でサーモクロミズムが起きていることを示した。低温ではデンドリマーが平面性の高い構造をとるため、デンドリマーユニット間で分岐鎖どうしの相互作用がより強く作用する。そのため折りたたみ構造が安定になることが分かった。これまで、分岐鎖構造を持つ分子が固体状態で自己集積する例は多数報告されているが、溶液中で安定な折りたたみ構造をとるデンドリマー集積型オリゴマーは知られていない。また、折りたたみ構造では、分子に含まれる共役鎖が平面性の高い構造をとっていることが分かった。平面性の高い共役オリゴマーは、優れた分子ワイヤーとして機能することが知られている。従って、本研究で得られたデンドリマー集積型オリゴマーは、酵素モデル系や分子素子を構築する基盤材料として期待できる。また、高次構造変化を光捕集機能制御に利用することを目的に、ポルフィリンデンドリマー集積体の構築に取り組んだ。その結果、デンドリマー三量体の合成に成功した。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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http://www.sci.osaka-cu.ac.jp/chem/phyorg/POCU/News/News.html