Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
本研究では、ポリシルセスキオキサンに半導体特性を付与する方法と、プリンタブル半導体材料としての応用の可能性を見極めることを目的として検討を進めている。ポリシルセスキオキサンは三次元に広がるシロキサンネットワークとケイ素に直接結合した一つの有機基からなるケイ素系高分子であり、従来絶縁体と考えられてきた。しかしながら、クリック反応等により有機基にホール輸送性のカルバゾール基を連結すると、その薄膜は半導体として機能することを明らかにしている。今年度は、特に分子間相互作用を介したハイブリッド化による半導体特性の付与と半導体素子への応用について検討を行った。ケイ素に直接結合した有機基に芳香族系の置換基を導入しておき、これにホール輸送性の元素ブロックである低分子カルバゾール誘導体を混合すると、白濁するものもあったが、一部のカルバゾール誘導体では無色で曇りの無い透明な薄膜が得られ、ポリシルセスキオキサンとカルバゾール誘導体との分子間相互作用の形成には、カルバゾールの置換基が強く影響することがわかった。次に、カルバゾール誘導体をハイブリッド化したポリシルセスキオキサンをn型半導体である酸化亜鉛に接合した整流素子の作製を試みたところ、カルバゾール誘導体の導入によって素子に流れる電流が著しく増大され、カルバゾール誘導体のハイブリッド化によって半導体特性を増強できることがわかった。また、このハイブリッドにりん光発光性のユーロピウム錯体を共ハイブリッド化し、電流注入素子の発光層に用いたところ、ユーロピウム錯体から電流注入発光を得ることに成功した。以上、本研究により、ポリシルセスキオキサンへの低分子ホール輸送性有機化合物のハイブリッド化により半導体特性の付与が可能でありその薄膜は整流素子や電流注入素子に応用できることを明らかにした。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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