遷移金属と硫黄がともに関わる結合活性化反応と分子変換
Publicly Offered Research
Project Area | Molecule Activation Directed toward Straightforward Synthesis |
Project/Area Number |
25105725
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
大木 靖弘 名古屋大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (10324394)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥6,240,000 (Direct Cost: ¥4,800,000、Indirect Cost: ¥1,440,000)
Fiscal Year 2014: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2013: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
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Keywords | ルテニウム / チオラート / ヘテロリシス / ヒドロシラン / 配位不飽和錯体 / 硫黄 / ヒドロボラン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、かさ高いチオラートをテザー型に配位させ、外部基質と反応し易いようRu-S部位を配置するとともに硫黄原子が金属を架橋することを抑制した、配位不飽和なカチオン性ルテニウム錯体を用い、そのRu-S部位による結合活性化(ヘテロリシス)反応を、分子変換反応へと応用した。
(1) エーテル類のC-O結合切断反応 Et2OあるいはTHFにルテニウム錯体を溶解させ、そこへEt3SiHを加えたところ、溶媒のC-O結合を切断してRu-H/S-C結合を持つ錯体が生成した。この反応に基づいて、さらに触媒的なC-O結合切断反応への展開を試みた。Et2Oを溶媒兼試薬として用い、シラン類に対して触媒量(2 mol%)のルテニウム錯体を溶解させ、HSiMe2Phを加えて90 °Cで12時間撹拌したところ、NMR収率80 %でEtOSiMe2Phが生成した。このとき、HSiMe2Phは99%以上転化されていることも確認した。 (2) 芳香環C-H結合の分子内シリル化によるジベンゾシロールの合成 Ru-H/S-Si結合を持つ錯体をシリルカチオン等価体と見なした、Friedel-Crafts型の脱水素カップリング反応は、インドール等の電子リッチなへテロ芳香環でなければ進行しないが、分子内反応であれば、ベンゼン環でも進行することを見出した。ルテニウム錯体(2 mol%)存在下、HSiMe2(biphenyl)を加え80 °Cで12時間反応させると、ジベンゾシロールが生成することが、NMRおよび質量分析から明らかになった。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(26 results)