高原子価典型元素ポルフィリン錯体による水分子の多電子酸化活性化反応系の開発
Publicly Offered Research
Project Area | Chemical conversion of solar energy by artificial photosynthesis: a breakthrough by fusion of related fields toward realization of practical processes |
Project/Area Number |
25107520
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
白上 努 宮崎大学, 工学部, 教授 (60235744)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 人工光合成 / 金属ポルフィリン / 可視光 / 水の酸化 / 典型元素 / 過酸化水素 |
Outline of Annual Research Achievements |
酸化チタン(TiO2)がコーティングされたITOガラス透明電極に軸配位水酸基および側鎖にカルボキシル基を持つゲルマニウム(Ⅳ)ポルフィリン錯体(1)を吸着させた複合電極(1 / TiO2 / ITO)を作用極、白金を対極、電解液を電解質水溶液とする二槽型電池系において、作用極へ可視光照射すると、脂肪族アルコール類および水を電子源とする短絡光電流が観測された。メタノールおよび水を電子源とした場合、光照射後の作用極側の電解液中から、ホルムアルデヒドおよび過酸化水素(H2O2)が検出された。さらに、これらの生成物に対する作用スペクトルが1の吸収スペクトルとそれぞれ一致したことから、1の増感反応によって基質の二電子酸化反応が進行していることがわかった。 水の酸化反応において、アルゴン雰囲気下では短絡電流とH2O2の生成量が減少し、対極側ではH2O2は全く検出されなかった。H2O2の生成に対するファラデー効率は、約90%であり、高選択的な反応であることもがわかった。以上の結果から、作用極側では1によって水が二電子酸化され、対極側では酸素分子が四電子還元され水が生成すると考えられた。 前年度の検討から、アルコール類の酸化機構は、1の酸化チタンへの光誘起電子移動により形成されたGe-オキシル錯体の酸素ラジカルが、基質の水素原子を引き抜くことで、進行することが明らかにされている。したがって、H2O2の生成機構においても、Ge-オキシル錯体が、水を活性化し、過酸化水素へ導く中間体として作用していることが示唆された。実際に,分子軌道計算による反応解析からも、このことを支持する結果が得られた。 以上のことから、本反応では、結果的に1による一光子吸収、二電子酸化過程を経てH2O2が生成することから、光子密度の制約を受けない水の二電子酸化を達成した初めての例と言える。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)