Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
低周波低温大気圧プラズマを生体に照射すると、様々な生体組織からの応答が認められ、低周波低温大気圧プラズマの医療への応用が行われ始めている。しかし、何故そのような細胞応答があるか、その機構はほとんど明らかにされていない。本研究は、低周波低温大気圧プラズマに対する細胞応答への分子生物学的基盤を提供することを目的としている。胚性幹細胞(ES細胞)は、多能性を持ち、生体を構成するすべての細胞へと分化する。マウスES細胞は、LIFを除いて浮遊培養すると、マウス胚を模した分化過程を経て、エピブラスト(着床後胚)から、三胚葉(内胚葉、中胚葉、外胚葉)で構成される胚様体へと分化する。前年度は、低周波低温大気圧プラズマ装置を用いて、マウスES細胞の胚葉体分化系にプラズマ照射を行い、プラズマ照射で分化が促進され、また、分化方向が規定されることを明らかにした。そこで、本年度は、この結果を確定させるために、複数種の分化マーカーを用いて、培地中のマウスES細胞に直接プラズマ照射を行わずに、プラズマ照射を行った培地を用いて胚様体形成を行い、検討した。前年度と同様な結果が得られ、分化が促進され、また、分化方向が規定された。さらに、分化に関与する各種シグナルの検討も行った。プラズマ照射培地を用いると、胚様体形成過程で、分化を促進するシグナルが上昇していることが明らかになった。以上の事実は、プラズマ照射により培地中に生じた何らかの成分が、分化シグナルへ影響を与え、マウスES細胞の分化を制御していることを強く示唆していた。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results, Acknowledgement Compliant: 1 results) Presentation (4 results)
J. Phys. D: Appl. Phys.
Volume: 47 Issue: 44 Pages: 445402-445402
10.1088/0022-3727/47/44/445402