Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
天然に存在する酵素・タンパク質は、ヘリックス・シート構造といった高次構造の組み合わせにより高度に事前組織化された構造により機能を発揮する。一方、リガンド結合等の外部刺激により大きな構造変化を示すタンパク質も存在し、このようなタンパク質の「静的」および「動的」両面の構造効果を加味することが今後のタンパク質工学のトレンドとなりうる。前年度は、アデニル酸キナーゼの大きな構造変化(すなわち動的挙動効果)を利用してピレン蛍光特性のON/OFFスイッチングに成功した。本年は、このピレンプローブの配向について、定常蛍光測定、単一光子計測分光による蛍光寿命を用いて、詳細に評価した。生体分子の相互作用を論じる際にピレンプローブの蛍光特性は頻繁に使われるが、本研究の結果から、構造的に柔軟なタンパク質に対してピレンプローブを適用する際は、定常状態測定、時間分解測定両方を用いて蛍光特性を論じないと誤った結論を導きだしてしまう可能性を指摘した。一方、タンパク質の静的動的挙動効果については、加水分解酵素であるサブチリシンの活性部位セリン残基をシステインに変換したチオールサブチリシンについて、事前組織化されたシステイン、および近傍のヒスチジンの配向により、Cu(II)を安定に取り込むことを見いだした。チオールサブチリシン中のCu(II)の反応性について、紫外可視吸収および電子スピン共鳴から、Cu(II)からCu(I)への自動還元の起きやすさを決定する要因を検討した。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Bioconjugate Chem.
Volume: 26 Issue: 3 Pages: 537-548
10.1021/acs.bioconjchem.5b00026
Bioconjugate Chemistry
Volume: 24 Issue: 7 Pages: 1218-1225
10.1021/bc400160m
http://mswebs.naist.jp/LABs/hirota/tmatsuo/matsuo_jpn.html