細胞の動きが規則的な空間パターン形成に与える影響の構成的理解
Publicly Offered Research
Project Area | Cross-talk between moving cells and microenvironment as a basis of emerging order in multicellular systems |
Project/Area Number |
25111712
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
戎家 美紀 独立行政法人理化学研究所, 生命システム研究センター, ユニットリーダー (00544933)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
|
Budget Amount *help |
¥9,100,000 (Direct Cost: ¥7,000,000、Indirect Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2014: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2013: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
|
Keywords | 側方抑制 / 細胞分化 / 細胞運動 / パターン形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
Delta-Notchシグナルを使った側方抑制機構で細胞集団が自己組織化する際に、細胞の動きがどのように影響するかを、実際に人工側方抑制ネットワークを培養細胞上に作ることで検証した。結果、側方抑制機構によって生じる2タイプの細胞(Delta陽性細胞とNotch活性細胞)の比率が、細胞がランダムに動きまわることで大きく影響を受けること明らかにした。細胞密度が低いなど細胞がよく動く条件下では、Delta陽性細胞の比率が増加した。一方、細胞接着因子を強制発現して細胞が動きにくい条件にすると、Notch活性細胞の比率が増加した。さらに、細胞が動き回ることが、細胞比率が動的平衡(細胞タイプが絶えず入れ替わる)ではなく静的平衡(同じタイプで居続ける)を保つのに貢献していることを見出した。最後に、数理モデルを用いて、側方抑制ネットワークと細胞比率の関係をシミュレートすることができた。以上の成果は、2015年にNat Commun誌上にて発表した。 これまでDelta陽性細胞とNotch活性細胞の比率は一定と考えられてきた。一因としては、生体内で細胞の動きを制御するのは難しいためと思われる。一方本研究では、実験操作の容易な培養細胞上に人工側方抑制ネットワークを作製したため、様々な条件下で細胞比率を調べることが可能になり、その結果、細胞の動きによって比率が大きく変化し得ることを示せた。よって、当初の目的はおおむね達成できたと言える。ただし、今回の実験は全てCHO細胞(繊維芽細胞様の形態)を用いて行ったものである。研究開始当初は、上皮細胞のような規則的な形態の細胞で同様の研究を行うことを予定しており、それは引き続き今後の課題である。
|
Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(2 results)
Research Products
(23 results)